ぼくのなつやすみ
2008年8月1日 秋田県秋田市「山の五代」

7月下旬~8月上旬にかけて実家に帰りました。


実家から車で数分走ると、こんな山道に入ります。


さらに進むと遠くにポツンと建物が見えてきます。

近寄ってみると、なにやら看板が・・・


異様な色使いで手作り感はありますが、下手な字にも程があります。
見ようによっては“4ョモラソマ”にも見えますが、カタカナ全般が苦手と思われます。


何を隠そう、ここが今回の目的地『山の五代』さんです。


店と周りの景色を一緒に撮影。本当に山の中にポツンと一軒だけあります。



いざ、突入。



店内の壁には「BIGメニュー」のお知らせが貼ってあります。右が拡大したけど余計見づらくなったやつ。


マスターの話によると、ほぼ全部のメニューが+200円すれば、エベレストチョモ(特盛)になるとのこと。

カツ丼同好会として「かつ丼」にしようか「焼肉丼」にしようか考えて、
結局、焼肉丼(780円)のチョモ盛り(+200円)をオーダー。


ワシ「焼肉丼のエベレストチョモ盛りをください。」
マスター「やぎにぐどんのちょもね。ちょっとまってけれ。」
秋田弁、、、落ち着きます。


店内には他に、誰が書いたか分からない色紙や、デカ盛り特集の雑誌の切り抜きが数枚貼ってあります。


そしてマスターが中華鍋を振るうのを待つこと10分。

焼肉丼チョモ盛りが登場。

3合ぐらいのご飯に豚肉、もやし、キャベツ、にんじん、きくらげを炒めたものを乗せ、
白ゴマをふりかけて、紅しょうがが添えてあります。

みそ汁はシンプルな豆腐で、がっこ(たくあん)は秋田の食卓には欠かせません。



横から見るとこんな感じ。
もはやラーメンどんぶりにご飯を盛ることに対して、何の違和感もありません。


「いただきます」の前に、まずは恒例の清め箸、決まったーっ!!

食べ始めると、看板に偽りなしで、ボリュームたっぷりです。
牛丼のお供でお馴染みの紅しょうがは、焼肉丼にもピッタリでした。



途中経過・・・

食している途中に入ってきた若い夫婦にも、マスターは名物のチョモ盛りをやたらと勧め、
「にぐなべどんのちょも。ひとっつ!」
「やぎにぐどんのちょも。ひとっつ!」
マスターの思うツボで、チョモ盛りをオーダーした(させられた)ようです。


食している途中にマスターが話かけてきた秋田弁。
「やぎにぐどんのつゆ、たりねがったらたすがらよ。こえかげでけれ。」
標準語だと、
「その焼肉丼のたれが、もし足りないようなら足せますので、遠慮なく声を掛けてください。」


ワシは流行りかなんだか知らないが、何でもツユだくにすればいいとは思わないので、替え玉ならぬ替えたれしません。

きれいサッパリ完食。


食後にマスターと雑談。
「チョモ盛りの値段は1000円前後でやっているが、正直苦しい」とのこと、
それでも「1000円以上でもかまわないというお客さんがいるなら、俺はバケツのようなもので丼物を作る」
という話を聞いて、価格高騰の波がこんな山奥にまで・・・と思いつつ、ふるさとの訛りを聞きながら980円払って店を出ます。
帰り際には、おみやげにビスケットを手渡してくれました。ありがとうございます。



店からの帰り道の途中、これまた小学生が書いたような看板を発見。
草に覆われて見えなくなるのは時間の問題。


チョモ盛りの価格が変わる、もしくは廃止になってしまう前に、もう一度食したいところです。
ただし、この店携帯は圏外ですから!!


~おまけ「冬の五代」(2009年正月撮影)~

雑草は秋には枯れたようで「ビツクメニュー」の看板に近づくことができました。


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